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8.16.2014

customer’s:パント

2014年6月に発売されたベネファクター社のマイクロモデル・パント。マイクロカーの文化はその土地柄、アメリカよりヨーロッパや日本の方が歴史が長いという状況があります。日本には軽自動車という規格で豊富なモデルが、ヨーロッパでもイギリスのミニやイタリアのフィアット・500などのモデルを中心に古くからマイクロカーが製造されている歴史があります。


リムジンモデル・ストレッチと比較するとパントのコンパクトさがよくわかります。アメリカ的な考え方では想像がつかないかもしれませんが、日本やヨーロッパではマイクロカーでもスポーティにカスタムして楽しむ文化があります。ミニクーパーは'60年代にラリーで活躍していた実績もありますし、フィアット・500にもアバルト仕様があります。日本の軽自動車ももちろんレースが行われていますし、またカスタムシーンではポルシェに見立てたスバル・マイア(日本名:360)やダイハツ・コペン(こちらもイギリスやオーストラリアに輸出されていた実績があります)が製作されていたりします。

このかなりスポーティなパントをそんなノリで製作してしまったのはカスタムカーの製作に意欲的なU-SKさん。ステッカー仕様パーツが多数リリースされており、ヘラフラッシュ系のカスタムを思いつきやすいパントを何か違った方向でカスタムしたいと考えこのカラーリングを思いついたそうです。イメージしたのはそのフロントバンパーの形状からマルボロカラーだそう。実際のマルボロカラーとは赤白の楔形の上下が逆ですが雰囲気は伝わってきます。実はルーフにもサブカラーが適用されてしまう為、カーボンルーフを装着しています。

最近ではタバコの広告規制が厳しくなりマルボロカラーのレーシングカーをあまり見かけなくなりましたが、印象が強いのはF-1マクラーレンでしょう。ベネファクターはメルセデスベンツと関係の深いメーカー。そしてマクラーレンとメルセデスベンツにも結び付きがあります。一時期F-1のマクラーレンにメルセデスベンツがエンジンを供給していた関係からメルセデスベンツ・SLRマクラーレンというダブルネームのスーパーカーを製作していたことがあります。パントをF-1のマクラーレンを連想させるマルボロカラーに塗るということにはそういった由来もあるようです。

上の写真のように同じベネファクターの高級車シャフター1台分のスペースに2台駐車できてしまいそうなサイズのパントですが、U-SKさんのようにコミカルな雰囲気のスポーツカーレプリカに仕上げてみるのも面白いでしょう。


Tumblr: U-SK's Marlboro Color Panto