現在のドリフトムーブメントの発端とも言えるトヨタ・AE86型レビン/トレノ。発売当初から扱いやすいコンパクトなサイズとイジりやすさで人気がありましたが、モデルチェンジしたAE92型がFFになったことでFRのAE86型の人気はその後も続きました。更に人気ドリフトマンガ「頭文字D」で主人公の愛車となったことも、発売後30年近く経つ現在でも愛される車種であり続けている理由の一つでしょう。
カリン・フトのフロントフェイスはレビンとほぼ同じ形状です。当時アメリカで正規販売されていたのはリトラクタブルヘッドライトのトレノだけでしたが、その反対にカリン社ブランドで発売されるのはレビン顔のフトだけです。今では頭文字Dのイメージが強く後ろに写っているようなホワイト系ツートーンカラーが人気なのかもしれませんが、今回取り上げるフトの純正カラーは手前のレッド系ツートーンカラーです。以前にも記事で書いたことがありますが、このカラーからは同じく日本の人気スポーツモデル、日産・スカイラインのR30型のようなイメージを感じます。
AE86型レビン/トレノの純正カラーにも同じような赤黒ツートンの設定がありましたが、R30型スカイライン的な印象を強めるポイントはドアサイド下部に入るゴールドのロゴ。フトのほうがややサイズ的にコンパクトですがシルエットが近い形状なのもその理由でしょう。現在のクルマではあまり見られないピラーに抱かせたアンテナやドアノブと別に付けられたキーシリンダーなどが'80sモデルであることを感じさせます。
内装のデザインも完全にAE86型レビン/トレノを踏襲したデザインになっています。ステアリングはレビン/トレノの純正とは異なり、装着率の高かったナルディ・クラシック的なデザインに変更されているようです。内装で最も注目すべきはドアの内貼りではないでしょうか。よく見るとFUTOのロゴをあしらった生地が貼られています。
フロントシートのヘッドレストにはDRIFTの文字をあしらった刺繍が入れられています。アフターパーツのロールケージを購入して頂くと赤いバケットシートに換装できますが、ノーマルでも充分スポーティなイメージです。
Tumblr: Futo(R30 skyline color)