プレミアムデラックスモータースポーツのオーナー・シミオンさんからグレンジャーのカスタム依頼を受けました。インチキな親父なのであまり関わりたくはないのですがこのクルマはシミオンさんが乗るわけではなく、彼が注文を受け用意した車にウチでカスタムをして納車するということなので、こちらの店にも出入りしているフランクリンの顔を立てるということもあり渋々依頼を受けることにしました。
カスタム依頼を受けたのはグレンジャー1台だけではなく、パトリオット、カヴァルケードと合わせて合計3台でした。注文内容はさほど難しくもなくブラック系へのペイント変更が主な作業でした。少し各車両に変化をつけたいという話だったので、グレンジャーはメタリックブラック、カヴァルケードがグラファイト、パトリオットはマットブラックに塗り替えることにしました。
そしてラグジュアリー感も欲しいということだったので、グレンジャーは足元をクローム仕様のホイールであるスプリットテンに変更。カヴァルケード、パトリオットは純正でクロームホイールを装着しているのでカラー以外に変更点はありません。いったいどんな人が依頼主なのだろう?と疑問に感じながらカスタム作業を進めていました。
フランクリンに探りを入れてもらうと、どうやらこの3台のオーナーはシチリア系マフィアのボスのようでした。シミオンさん絡みの仕事だからといって手を抜かずに良かった…と安堵しました。上の写真はシミオンさんのところに納車した時にチェックに来ていた依頼主の代理人。仕事はしっかりしていたので大きな心配はありませんでしたが、やはり少し緊張する瞬間でもありました。
依頼主への正式な納車は後日ということだったので、数日間プレミアムデラックスモータースポーツの店頭にこの3台が展示されていたようです。今回ばかりはいつもインチキな仕事ばかりしているシミオンさんも真っ当に仕事をしたんじゃないですかね? さすがにあの親父もマフィア相手に危ない橋を渡るようなことはしないでしょう。そんな度胸はないでしょうけどバカをされてウチまでとばっちりをくらったら本当に困ります。