ローライダースタイルの歴史は'50年代のアメリカ西海岸で生まれたとされています。チカーノと呼ばれるメキシコ系移民たちは低所得層が多く新車を手に入れることが出来ませんでした。そこで戦前に生産された中古車を、新車に見劣りしないようにカスタムしたスタイルがその源流のようです。時代と共にベースに使用される車種は広がっていますが、今回は'90s的なローライダースタイルのカスタムです。
カスタムオーダーのあった車両はアルバニー・ワシントン。リンカーン・タウンカーに似たシルエットの大きなボディはローライダーカスタムのベース車両にはピッタリです。エンペラーのようなクロームパーツがもっと多用されていればもっと見栄えが良くなるのかもしれませんが、エンペラーにはないモダンなイメージの現代的なローライダー製作にはワシントンの方が向いています。
スタニアーはワシントンをオーダーしてくれたオーナーの友人のクルマです。こちらも今回のワシントンと同じ方向性のカスタムで仕上げられていますが、「豪華さ」という意味ではやはりワシントンの方に軍配が上がります。もともとの車格の違いもありますが、もしスタニアーのグリルやミラーなどのパーツがクローム仕様だったらその差はもっと縮まっていたかもしれません。
オーナーのガレージはグローブストリートにありました。納車後、早速友人達にお披露目をしていました。サウスロスサントスはロスサントス市内でも最も治安の悪い地域の1つです。このような環境ではやはりシャッター付のガレージは、カスタムカーにとって必須の条件ですね。発砲事件も日常的に起こる地域なので、このカスタムしたワシントンがこのままの姿で走り続けられることを祈ります。
Tumblr:Low Rider Washington